更年期のつらい貧血・めまいを改善!原因と今日からできる対策9選
「急に立ち上がるとクラっとする」「階段を上るだけで息が切れる」「なんだか常に体がだるい」こんな症状に悩んでいませんか。それは、更年期によく見られる不調のひとつ、貧血が原因かもしれません。 更年期はホルモンバランスが大きく […]
「急に立ち上がるとクラっとする」「階段を上るだけで息が切れる」「なんだか常に体がだるい」こんな症状に悩んでいませんか。それは、更年期によく見られる不調のひとつ、貧血が原因かもしれません。
更年期はホルモンバランスが大きく変動し、貧血になりやすい時期です。しかし、貧血は単なる体質の問題ではなく、放置すると日常生活に大きな支障をきたすこともあります。この記事では、更年期に貧血が起こる原因から、食事や生活習慣でできる具体的な対策、そして医療機関を受診する目安までを詳しく解説します。正しい知識を身につけ、つらい症状を改善していきましょう。
これって貧血?更年期に起こりやすい症状セルフチェックリスト

貧血の症状は、疲れやだるさなど、更年期の他の症状と似ているため、見過ごされがちです。まずは、ご自身の体調をチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いほど、貧血の可能性があります。
- ちょっとしたことで動悸や息切れがする
- 朝、すっきりと起きられない
- 理由もなく体がだるい、疲れやすい
- 立ちくらみやめまいが頻繁に起こる
- 顔色が悪く、目の下のクマが気になる
- 爪が白っぽくなったり、スプーンのように反り返ったりしている
- 髪が抜けやすい、肌がカサカサする
- 集中力が続かず、頭がボーっとする
- 氷を無性に食べたくなることがある(異食症)
なぜ?更年期に貧血が起こりやすくなる2つの主な原因

更年期に多くの女性が貧血に悩まされるのには、この時期特有の体の変化が大きく関係しています。主な原因は、ホルモンバランスの乱れによる出血量の増加と、消化器系の機能低下による鉄分吸収率の低下です。
1. ホルモンバランスの乱れによる過多月経・不正出血
更年期に入ると卵巣機能が低下し、女性ホルモンの分泌が不安定になります。その影響で月経周期が乱れ、一度の経血量が極端に多くなる過多月経や、月経期間がダラダラと長引く、あるいは月経以外の時期に出血する不正出血が起こりやすくなります。
出血量が増えれば、その分だけ体内の鉄分が失われます。食事から摂取する鉄分が、失われる鉄分に追いつかなくなり、体内の鉄貯金(フェリチン)が枯渇して、貧血状態に陥ってしまうのです。これは更年期貧血の最も大きな原因です。
2. 胃腸機能の低下による鉄分の吸収率ダウン
更年期は、自律神経の乱れから胃腸の働きが低下しやすい時期でもあります。胃酸の分泌が減ると、食事から摂った鉄分、特に野菜や海藻などに含まれる非ヘム鉄の吸収率が下がってしまいます。
また、食欲不振や偏食によって、そもそも食事から摂取する鉄分の量が不足しがちになることも、貧血に拍車をかける一因です。いくら鉄分を意識して摂っていても、それをうまく吸収できなければ、貧血は改善しにくいのです。
【食事編】更年期の貧血を改善する4つの食事のコツ

更年期の貧血対策の基本は、毎日の食事です。鉄分をしっかり補給し、その吸収を高める工夫をすることで、症状の改善が期待できます。ここでは、効果的な食事の4つのコツをご紹介します。
1. 鉄分が豊富な食品を積極的に摂る(ヘム鉄・非ヘム鉄)
鉄分には、肉や魚に含まれる吸収率の高いヘム鉄と、野菜や豆類に含まれる非ヘム鉄の2種類があります。ヘム鉄はレバー、赤身肉、カツオ、マグロなどに、非ヘム鉄はほうれん草、小松菜、ひじき、大豆製品などに多く含まれます。
ヘム鉄を中心に、非ヘム鉄もバランス良く食事に取り入れることが理想です。例えば、夕食のメインに赤身魚を選び、副菜にほうれん草のおひたしを添えるなど、両方を意識して組み合わせると効率的に鉄分を摂取できます。
2. 鉄分の吸収を助ける栄養素を組み合わせる
鉄分の吸収率を高めるためには、ビタミンCとたんぱく質を一緒に摂ることが非常に効果的です。ビタミンCは、吸収されにくい非ヘム鉄を、体に吸収されやすい形に変える働きがあります。赤ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツなどに豊富です。
また、良質なたんぱく質は、血液の材料となるだけでなく、鉄の運搬にも関わっています。肉、魚、卵、大豆製品などを毎食取り入れましょう。例えば、ほうれん草と卵のソテーは、鉄分とたんぱく質、ビタミンCを同時に摂れる優れたメニューです。
3. 鉄分の吸収を妨げる食べ合わせを避ける
食品の中には、鉄分の吸収を妨げてしまう成分を含むものがあります。代表的なものが、コーヒー、紅茶、緑茶に含まれるタンニンです。タンニンは鉄と結合して、その吸収を阻害してしまいます。
これらの飲み物を飲む場合は、食事中や食後すぐは避け、食後30分以上時間を空けるようにしましょう。また、玄米に含まれるフィチン酸や、加工食品に含まれるリン酸塩も鉄の吸収を妨げることがあるため、摂りすぎには注意が必要です。
4. 食事で補えない場合はサプリメントも検討する
過多月経などで鉄分の損失が激しい場合、食事だけで補うのが難しいこともあります。そのような場合は、鉄分のサプリメントや栄養補助食品を利用するのも一つの方法です。ただし、自己判断での過剰摂取は、胃腸障害などの副作用や、他のミネラルの吸収を妨げるリスクもあります。
サプリメントを利用する際は、必ず製品に表示されている目安量を守りましょう。できれば、医療機関で血液検査を受け、自分にどのくらいの鉄分が必要なのかを把握した上で、医師や薬剤師に相談して選ぶのが最も安全で効果的です。
【生活習慣編】食事と合わせて行いたい3つの貧血対策

貧血の改善には、食事だけでなく、生活習慣全体を見直すことも大切です。睡眠、運動、ストレス管理の3つのポイントを意識することで、鉄分が効率よく使われる体づくりをサポートできます。
1. 質の良い睡眠で自律神経を整える
睡眠不足は自律神経の乱れを招き、胃腸の働きを低下させ、鉄分の吸収を悪くする一因となります。毎日なるべく同じ時間に就寝・起床し、7時間程度の睡眠時間を確保するよう心がけましょう。
寝る前のスマートフォンの使用は、脳を覚醒させてしまうため控えめに。ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったり、リラックスできる音楽を聴いたりして、心身を落ち着かせてから布団に入ると、スムーズな入眠につながり、睡眠の質が高まります。
2. 無理のない範囲で適度な運動を続ける
貧血の症状があると体を動かすのが億劫になりがちですが、軽い運動は血行を促進し、体力の向上に繋がります。ウォーキングやストレッチ、ヨガなど、息が上がらない程度の有酸素運動を、1日20分から30分程度、週に3日ほどから始めてみましょう。
適度な運動は、全身の血の巡りを良くするだけでなく、気分転換やストレス解消にも効果的です。ただし、めまいや立ちくらみがひどい時は無理をせず、体調の良い日に行うようにしてください。
3. ストレスを溜めずにリラックスする時間を作る
過度なストレスは自律神経のバランスを崩し、ホルモンバランスの乱れや胃腸機能の低下を招きます。更年期は心身ともにゆらぎやすい時期だからこそ、意識的にリラックスする時間を持つことが大切です。
趣味に没頭したり、友人とのおしゃべりを楽しんだり、ゆっくりと深呼吸をするだけでも、心は落ち着きます。また、腸内環境を整えることも全身の健康に繋がります。小腸で消化されにくいルミナコイドは、腸内細菌のエサとなり健康維持に役立つため、穀類や豆類、芋類などを食事に取り入れることもおすすめです。
貧血の裏に病気が隠れていることも|婦人科受診の目安と治療法

セルフケアを試しても症状が改善しない場合や、経血量が異常に多いと感じる場合は、自己判断で放置せず、必ず婦人科を受診してください。更年期の貧血の背景には、治療が必要な病気が隠れている可能性があります。
1. こんな症状があれば早めに婦人科へ
以下の症状に当てはまる場合は、単なる更年期の不調ではない可能性があります。できるだけ早く婦人科を受診し、専門家による診断を受けましょう。
- レバーのような血の塊が頻繁に出る
- 昼でも夜用のナプキンが必要なほど経血量が多い
- 月経が10日以上ダラダラと続く
- 日常生活に支障が出るほどのめまいや倦怠感がある
- セルフケアを1ヶ月以上続けても症状が全く改善しない
2. 病院で行われる検査と主な治療法
婦人科では、まず問診と内診、そして血液検査で貧血の程度や原因を調べます。必要に応じて、子宮や卵巣の状態を超音波(エコー)検査で確認することもあります。
貧血と診断された場合は、医療用の鉄剤が処方されるのが一般的です。また、過多月経が原因であれば、ホルモン剤を使って月経周期や経血量をコントロールするホルモン療法や、子宮内避妊器具(IUS)などが選択されることもあります。症状や原因に応じて、最適な治療法が提案されます。
3. 更年期の貧血と間違えやすい病気
過多月経を引き起こす原因として、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症といった婦人科系の病気が隠れているケースは少なくありません。これらの病気は、貧血だけでなく、月経痛や下腹部痛を伴うことも多いのが特徴です。
ごく稀ですが、子宮体がんなどが原因で不正出血が起こり、貧血につながることもあります。更年期の不正出血はよくあることと軽視せず、必ず一度は婦人科で検査を受けることが、重大な病気の早期発見につながります。
更年期の貧血に関するよくある質問
ここでは、更年期の貧血について、多くの方が抱える疑問にお答えします。正しい知識を身につけ、不安を解消しましょう。
Q1. 閉経したら貧血は治りますか?
A. 過多月経が原因で貧血になっていた場合は、閉経して月経がなくなると、鉄分の損失が止まるため、症状は改善に向かうことがほとんどです。ただし、長年の貧血状態で体内の鉄貯金が底をついている場合、回復には時間がかかることもあります。
また、閉経後も貧血が続く場合は、胃腸からの出血など、婦人科系以外の病気が隠れている可能性も考えられます。閉経したから安心と自己判断せず、症状が続くなら内科などを受診しましょう。
Q2. 鉄剤を飲むと胃がムカムカします。どうすればいいですか?
A. 鉄剤の副作用として、吐き気や胃の不快感、便秘などが起こることがあります。これは鉄が胃の粘膜を刺激するために起こります。まずは処方してくれた医師に相談してください。
対処法として、胃への負担が少ない種類の鉄剤に変更したり、注射に切り替えたり、あるいは服用するタイミングを食直後にするなど、工夫することで副作用を軽減できる場合があります。自己判断で服用を中止すると貧血が悪化してしまうため、必ず医師に相談することが大切です。
Q3. 貧血予防にレバーは毎日食べたほうがいいですか?
A. レバーは吸収率の良いヘム鉄を非常に多く含むため、貧血改善に効果的な食材ですが、毎日食べる必要はありません。レバーにはビタミンAも豊富に含まれており、ビタミンAの過剰摂取は頭痛などの健康被害を引き起こす可能性もあるためです。
週に1〜2回、50g程度を目安に取り入れるのが良いでしょう。レバーだけでなく、赤身肉や魚、大豆製品、緑黄色野菜など、さまざまな食品からバランス良く鉄分を摂ることを心がけるのが最も重要です。
まとめ:つらい貧血は放置せず、食事改善と受診で元気を-取り戻そう
更年期のめまいやだるさ、息切れは、年齢のせいと諦める必要はありません。その多くは、鉄分不足による貧血が原因であり、正しい対策をとることで改善が期待できます。
まずは、鉄分豊富な食事と、その吸収を高める工夫を日々の生活に取り入れてみてください。そして、セルフケアで改善が見られない場合や、経血量に異常を感じる場合は、ためらわずに婦人科を受診することが大切です。
つらい症状を一人で抱え込まず、食事改善と適切な医療の力を借りて、貧血を根本から改善し、活動的で自分らしい毎日を取り戻しましょう。